日本テレビ・上重聡アナウンサー(40)の発言が波紋を広げている。問題となっているのは、31日のプロ野球・巨人―広島戦(東京ドーム)のひとコマ。広島攻撃の5回一死、巨人・畠世周投手の149キロ直球が広島・会沢翼捕手への頭部死球となり、球審は畠に対して「危険球」による退場を告げた。

 この試合を日テレ系列の中継で実況していた上重アナは、畠が死球を与えた瞬間、頭を抱えて倒れ込む会沢をよそに「ジャイアンツにアクシデント」と連呼したのだ。言わずもがなだが、〝アクシデント〟なのは命にかかわる箇所に死球を受けた会沢のほう。畠は勝ち投手の権利がかかったイニングではあったが、いかに読売系列局とはいえ、この場面では不適切過ぎる表現だろう。

 これにネット上は大炎上。広島ファンを中心に怒りが渦巻いた。「上重アナに抗議します!」は優しいほうで「二度と実況するな!」「巨人寄りも大概にしろ」「上重も危険発言で退場処分にしよう」「巨人ファンとしても引く」といった厳しい声であふれかえった。

 幸い死球を受けた会沢の身に大事はなかったが、上重アナはPL学園出身で甲子園出場経験もある元球児。プロ投手の投じた硬式球が頭部に当たることがどれほど危険か分からないはずはあるまい。試合後、広島のチーム関係者も「アツ(会沢の愛称)が大丈夫だったからいいけど、映像を見て腹が立った。あれはないわ!」と怒り心頭だった。

 結局、試合に敗れた広島は今季巨人戦4連敗。これまでも〝お騒がせアナ〟として何度も世間をにぎわせてきた上重アナだが、ただでさえフラストレーションが溜まっている鯉党の怒りはしばらく収まりそうにない。