大阪府の吉村洋文知事(45)と大阪市の松井一郎市長(56)が1日、大阪市の道頓堀で「大阪の食を守ろう〝食のまち・大阪〟再始動」のPRイベントに登場した。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、観光客が激減した〝食い倒れの街〟大阪の食を取り戻そうというイベントは、くしくも、閉店を決めた老舗フグ料理店「づぼらや」の前で行われた。

 200人以上の通行人を前に、吉村氏は「やっぱり道頓堀が元気にならないと、大阪は元気にならない。感染症対策をやりながら、皆さんで大阪を盛り上げていきましょう」とあいさつ。

 一方、松井氏は「コロナにえらい目に遭わされましたが、少しずつ抑える形ができてきた。これから、大阪のにぎわいをV字回復していきたい。10万円の給付が遅れてて申し訳ないですが、7月中には必ず届けるように頑張ってますので、10万円使ってください」と、全国の自治体と比べ、大きく後れを取っている特別定額給付金の給付率を自虐的に織り交ぜながら、外食をアピールした。

 2人は串カツやたこ焼きなど、道頓堀商店街に店を構える飲食店のメニューを試食。舌鼓を打ちながら吉村氏が「道頓堀で食事するにはお金が必要。大阪市民なのに、待てど暮らせど10万円が入らない」とボヤくと、すかさず松井氏が「吉村知事は昨日、ボーナスもらってますから、10万円はまったく必要ない」とカウンター。いつもの息ピッタリの掛け合いを披露して、通行人を笑わせていた。

 ちなみに、よほど料理がおいしかったのか、それとも腹が減っていたのか。吉村氏は焼き肉弁当を3分の2ほど、松井氏はうどん1杯を完食した。