日本テレビが巻き返しを図るために大盤振る舞いか!? 米国の動画配信サービス・ネットフリックスが「となりのトトロ」「風の谷のナウシカ」など計21作品の配信契約を「スタジオジブリ」と結び、2月から配信を開始している。

「世界約190の国と地域での配信契約です。金額は明らかにしていませんが、1作品に対し約100億円。噂レベルですが2000億円超えとの話が漏れ伝わってくる」(民放関係者)

 この状況に焦りを感じているのは日テレだ。今回の配信が日本、米国、カナダの3か国を除くという契約だったことは一つの“救い”だが、「日テレにとってジブリ作品は金の卵です。『金曜ロードショー』で定期的にオンエアすれば、視聴率は確実に12%以上は獲得できます。それがネットフリックスでも見れるようになってしまったら誰も地上波では見なくなってしまう」(同関係者)。

 そんな日テレが悲願としているのが、子会社として運営するHuluでのジブリ作品の配信だ。

「小杉善信社長の悲願と言ってもいい。だが、いまのHuluにネットフリックスと同等の契約金を支払うことなど到底、不可能な話です。そこをマンパワーで何とかしてこいと局員に厳命しているんです。竹やりで新型ミサイルに戦いを挑むような話ですが、それでも日テレ内ではジブリ作品をHuluで配信できる契約を取ってきたら臨時ボーナスを出すといった話が飛び交っているんです」(事情通)

 とはいえ状況はかなり厳しいという。

「ジブリ上層部の本音は、日テレと縁を切ってネットフリックスと組んで世界に飛び出したいと思っているはず。でもこれまでの映画に対して投資してもらった負い目がある。CM収入などが激減している日テレに対して金銭で解決する方法を模索しているそうです」(前出の関係者)

 人件費に制作費など莫大な予算がかかるアニメ業界にとって、ネットフリックスは救いの神といわれている。日本のネットフリックスでも、ジブリ作品を視聴できる日は意外に早くやって来るかもしれない。