まだ戦っている最中ですよ~。NHKから国民を守る党の立花孝志党首は18日、国会内で開いた定例会見で神奈川県海老名市長選(11月3日告示、10日投開票)への立候補を表明した。立花氏は参院埼玉補選(27日投開票)に出馬中の身。N国党が推し進める“DH制”を浸透させる狙いなのだが…。

 立花氏は7月の参院選で当選したにもかかわらず、異例となる参院補選への鞍替え出馬で自動失職。補選では上田清司前埼玉県知事との一騎打ちで争っている。最後の追い込みをかけるタイミングで出たのが、次の選挙への出馬表明だ。

 立花氏は「(補選に)当選しない前提で、海老名市長選に立候補する予定。メディアが従前、報道しているように上田候補圧勝ということで、情勢が厳しいのは分かっていた。当然、最終日まで全力で戦い、投票率向上に向けて活動する」と話し、著名人やユーチューバーを応援弁士に招いての街頭演説は続行するものの、既に海老名市長選へ視線は向けられている。

 選挙と政治の分離を掲げる立花氏は、当選は見込めなくても各選挙に自らが出馬することで、N国党の知名度向上につながると踏んでいる。加えて海老名市長選と同時に行われる市議選には、N国党公認候補が出馬を予定している。立花氏が市長選に出ることでの相乗効果で、市議選候補者をアシストする狙いもある。

 立花氏は次期衆院選で「野党第1党を潰さないといけない」と立憲民主党の枝野幸男代表の地盤である埼玉5区に、実業家のホリエモンこと堀江貴文氏を刺客に立てるプランも披露。仮に当選しても立花氏のようにすぐに辞職し、“選挙専門”となる見込みだ。

 ポジション(バッジ)を持たずに打席(選挙)だけに立つ“DH制”を選挙にも定着させたい考えだが、浸透するには時間がかかりそうだ。