13日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」は、10日に茨城県常磐自動車道で起きた「あおり運転」トラブルを報じた。被害を受けた男性のドライブレコーダーには、高速道路上で無理矢理車を止めさせられ、顔面を殴られるなど一部始終が映っていた。

 被害男性によれば、高速道路を走行中に白い車の男が、蛇行運転や急な車線変更を繰り返し。車線をふさぎ男性の車を止めさせると、助手席から降りた女が男性の車を撮影。その後、降りてきた男はウインドー越しに怒鳴りはじめた。男性は「何を言ってるのか分からない」とウインドーを下ろすと、男は「降りてこい」「お前らがジャマしてきた」「殺すぞ」などと叫んだ。さらに、男性のケータイを奪おうと車内に手を伸ばしたことからもみ合いになり、ブレーキを放すと前方の白い車と接触。白い車の男は激高し、顔面にパンチ5発を叩き込み、走り去った。顔面を負傷した男性は番組の取材に対し「(相手は)お前が妨害したんだ。だから殺してやると言っていた。理不尽でしかないです」と恐怖の瞬間を語った。

 番組では白い車の男、同乗の女、ナンバーをぼかしていたが、ネット上では加工なしの写真・動画が拡散されている。この車は先月23日に愛知県内、同30日には静岡市と、1か月で3回のあおり運転をしていた可能性があると伝えた。現在、警察は被害男性からドライブレコーダーの映像を受け取り、話を聞くなどしている。

 羽鳥慎一アナウンサー(48)は「実際は映像を加工していないものを見れているので、特定は早いと思うんですけど、今まであおり運転を何度も映像で見てきたんですが、かなり悪質。傷害(事件)ですね」とコメント。「一時的な感情ではなく、何回もやっているから、人間性なんでしょう」と続けた。意見を求められた同局の玉川徹氏(56)は「こういう時に、ひどい目に遭わないためにってばかりやっていますけど、確かにメディアって、なるべくケガをしないようにということを伝えるのも役割ですけど、こういうケースに関しては社会的な制裁が必要なんじゃないかな」と厳罰を求めた。「何で逮捕されてないかっていうとお盆だからですよ。お盆で、今、警察動いてないんですね。ナンバーもあるし、顔も出ているし、こんなに簡単に分かる話はない」と警察の捜査に言及した。また「逮捕されても、その後、どんな刑事罰になるかっていうと初犯だったら有期刑を受けることは、多分ないと思うんですよ」と軽い処分になると推測。その上で「(白い車の男が)逮捕された段階で、顔も名前も出すってことでしょうね。社会的に、そういうことは許されないことなんだと認知させる必要がある」とメディアとして“実名報道”が抑止力になると主張した。