ジャニーズ事務所のメリー喜多川会長が勇退、そして去就が注目されていた元SMAPの中居正広(47)がついに独立することが分かった。近日中に発表される見込みだ。SMAP解散の際、退所が既定路線とみられていた中居だが、最終的には木村拓哉(47)と事務所に残留した。それがなぜこのタイミングで決意したのか? 2017年に独立した「新しい地図」の稲垣吾郎(46)、草なぎ剛(45)、香取慎吾(43)との合流は? 徹底追跡した。

「メリーさんがジャニーズ事務所の会長職を退任することになりました。90歳を超えているため健康問題を抱えており、最近は入退院を繰り返していました。現在も経営にほとんどタッチしていなかったが、いよいよ正式に勇退ということになりました」と衝撃の情報を明かすのは、ある芸能関係者だ。

 ジャニーズを去ることになるのは、メリー会長だけではない。

「中居も近いうちに退所する方向で決まりました。元SMAPのメンバーの契約更新の時期は毎年9月ですが、中居に関しては『辞めたい時に辞めていい』という権利が与えられています。想像しているよりも早い退所となるかもしれません」(前同)

 2016年のSMAP解散騒動時は、新しい地図の3人、元チーフマネジャーの飯島三智氏(現CULEN社長)と行動をともにするとみられていた中居だが、まさかのジャニーズ残留という決断を下した。その理由の一つが、当時の社長で昨年7月に亡くなったジャニー喜多川さんとの“約束”だ。

「ジャニーさんはSMAPを絶対に解散させたくなかった。結果、解散は止められなかったが、心のどこかで再結成はあきらめていなかった。『5人を再びまとめられるのは中居しかいない』と、中居に『オレが死ぬまではジャニーズを辞めないでくれ』とお願いしていた」(芸能プロ幹部)

 仮に中居がジャニーズを退所していれば、木村を含めたジャニーズと新しい地図のパイプ役がジャニーズ内にいなくなってしまう。再結成の兆しが生まれた時にスムーズに事が進むように、ジャニーさんは中居に頼んだのだという。ジャニーさんに恩義を感じている中居は、その願いを受け入れた。

 ほかにも理由はある。テレビ番組MCなどの活動が多かった中居は、退所することによりテレビ局がジャニーズに忖度し、レギュラー番組がなくなることを危惧していたのだ。

 実際、中居に先駆けてジャニーズを退所した新しい地図の3人は、厳しい逆風にさらされていた。主だったレギュラー番組は次々と消滅。それでも3人は、ネット番組や舞台などジャニーズの息のかからないフィールドを中心に再スタートを切ったが、テレビがメインの中居だったら3人よりもさらなる窮地に陥っていただろう。

 そんな状況が一変したのは昨年だ。前出のようにジャニーさんが他界。さらに公正取引委員会が、ジャニーズ事務所が新しい地図の3人を番組に出演させないようテレビ局に圧力をかけた疑いで調査したことが発覚。同事務所は公取委から「注意」を受けた。

 これにより、テレビ局も3人への態度を軟化させ、少しずつではあるが、テレビ番組に復帰させるようになってきた。

「象徴的だったのは昨年末放送されたダウンタウンの特番。裸一貫で下ネタを連発し、なりふり構わず、笑いを取りにいっていた。男を上げた3人に、各局もタイミングが合えば起用するという風向きになっているのは事実です」(某テレビ局のプロデューサー)

 このタイミングでジャニーズを退所しても干されない、という見込みが中居にはあるのだ。

 気になるのは、退所後に中居は新しい地図、そして飯島氏と合流するかどうかだ。

 事情に詳しい関係者は「絶対にないだろう。中居と3人は連絡を取り合える関係だが、シコリがないとも言えない。中居は芸能界の大物を“後見人”として、個人事務所を設立。ジャニーズとは業務提携という形を取ることになりそうだ」と解説した。

 ジャニーさん存命中は副社長としてジャニーズ帝国を支えたメリー会長の勇退、そして中居の退所――2020年、ジャニーズは大きな転換期を迎える。