2020年の大みそかをもってグループとしての活動を休止するジャニーズの人気グループ・嵐。その集大成とも言うべきビッグプロジェクトの詳細を本紙はキャッチした。ジャニーズ事務所が全勢力を結集してドキュメンタリー映画「THE LAST SHOW~HISTORY OF 嵐~」(仮題)を製作中だというのだ。いったいどんな中身の映画なのか――。

「来年の12月1日に公開すべく準備を進めている。製作が始まったのは、嵐が活動休止を発表した今年1月からです。NHKや民放キー局の全面協力のもと、嵐のメンバー一人ひとりにカメラマンがベタ付きで、仕事風景やプライベートなどを徹底して追いかけている。中途半端なアイドルのPVのレベルを超えています」(事情通)

 お手本としたのは、マイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画「THIS IS IT」だという。

「マイケルは2009年にコンサート公演『THIS IS IT』を行うことを表明。同年7月13日から2010年3月6日までに全50公演の開催が予定されていたが、直前の6月25日にマイケルが急死。映画はその『THIS IS IT』のリハーサル映像を中心に構成されたもので、米国では同年10月の公開前日の先行上映の1日で220万ドルを稼いだ。日本でも公開直後の4日間で、6億4663万6400円の興行収入と50万9251人の観客動員数を記録した。

 まさにエンターテインメント史に残るドキュメンタリー映画です」(映画配給プロデューサー)

 大作「THIS IS IT」を彷彿とさせる嵐のドキュメンタリー映画の気になる総製作費だが、なんと30億円もの大金を投入するという。その原資になっているのが先ごろ、嵐が開設した「ユーチューブ」などのネット関連の動画だ。

 動画再生回数もすでに660万回と断トツの人気を誇り、登録者数も最速で100万人を記録したばかり。

「ユーチューブなどの動画は1再生あたりに入る収入は微々たるものですが、流れているのが嵐となれば、超ド級の再生回数が見込める。毎月何億円もの収入を生み出してもおかしくないです」(ネット関係者)

 映画というからには一体誰が監督なのか? 事情通がこう明かす。

「ジャニーズ事務所となじみの深い堤幸彦や蜷川実花、果ては海外からリュック・ベッソンの名前もあがったそうですが、監督はあの人に決まっているじゃないですか! 今年1月からスタートした製作の指揮を執ったのはジャニー喜多川氏ですよ。そもそも、今回の嵐のドキュメンタリー映画の企画は喜多川氏の発案でしたからね。マイケルの『THIS IS IT』を見て涙し、『ミーが作りたかったのはこれだ!!』と両膝を叩いたそうです」

 その後、喜多川氏は7月に他界したため“名誉監督”として名前を残し、“新監督”には滝沢秀明副社長が就任したという。

「『嵐』の映画製作は喜多川氏の遺言ですからね。その遺志を引き継ぐのは、事務所の運営面でも後継者に指名された滝沢しかいません。彼がメガホンを取り映画は何がなんでも完成させて、米アカデミー賞のドキュメント部門を本気で狙うみたいです。だからこそ、今からその出来栄えが楽しみですよ」(映画関係者)

 公開されれば大ヒット間違いなしの映画「THE LAST SHOW――」。日本での観客動員数は、マイケルの「THIS IS IT」を超えるかもしれない。