昨年12月にファンを名乗る男2人から暴行被害を受け、今月18日にNGT48を卒業する山口真帆(23)が6日、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で、自身最後となるAKBグループの握手会に出席した。終了後、ファンにアイドルからの卒業を改めて明言する一方で、今後も芸能活動を続けることを示唆。残り少ないアイドル人生となったが、山口の卒業をめぐってはグループ内で、とてつもない摩擦が起きているという――。

 6日の握手会は、公式サイトで事前に「お話のみ」と発表された通り、山口はファンと握手せずに会話のみという形式で行われた。

 終了後、山口は約300人のファンの前に登場。18日に一緒に卒業する菅原りこ(18)、長谷川玲奈(18)と、グループに残留する村雲颯香(21)が見守るなか、涙ぐみながらあいさつした。

 山口は「アイドルとしては卒業しますけど、これからまた皆さんに会えるように頑張りたいと思うので『またね』と言わせてください」と、今後も芸能活動を続ける意思を明かした。本紙既報通り、山口は所属するグループ運営会社を離れ、新事務所への移籍が決定的。菅原、長谷川は、山口とは別の事務所への移籍が有力だ。

 山口が卒業すれば騒動も落ち着くかと言えば、実はそう簡単に解決しそうもない。それほどグループ内の摩擦は大きいというのだ。

「山口らは卒業公演について、“出演したくないメンバーが無理に出演しなくても構わない”という考え。秋元康総合プロデューサーらは“3人の好きなようにやらせてあげればいい”というスタンスだが、一方で運営会社AKSの上層部は“全員が出演するべき”と主張したそうです。3人だけで卒業公演が行われれば、“追い出した”という印象は拭えず、再び運営会社へ批判が向かう可能性もあるからです」(関係者)

 山口は2日配信の有料会員向けメールで秋元氏について「唯一心配してくれていた」とコメント。「れなとりこのことも心配してくれたから、私は凄く感謝しています」と、菅原と長谷川を気遣ってくれたことへの思いを明かしている。

「山口は事件を告発したことで、自分を支えてくれた菅原と長谷川の将来も潰してしまったのでは?と心配していた。秋元氏らが2人のために事務所探しなど尽力してくれていることを知り、それが感謝と謝罪の言葉につながったようです」(地元関係者)

 HKT48を卒業した指原莉乃(26)も5日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」で、NGTの騒動について秋元氏に相談したことや、秋元氏が人づてに山口に対して励ましの声をかけていたことを明かした。

 さらに秋元氏の立ち位置にまで言及。「会社(AKS)側がすべて今、勝手に動いてしまっていて、本来相談するべき秋元さんに相談も報告もせずに、NGTの今後の動きなどを先に発表してしまって」「トップ(社長)が代わった瞬間から、秋元さんがクリエーティブだけのプロデューサーになっていた」などと明かした。

 指原の言葉を聞く限り、NGTの運営会社であるAKSと秋元氏との間に溝すら生まれている状況だ。卒業公演は“3人の好きなように”という秋元氏に対して、“全員出演するべき”と主張するAKS。こうした意見の食い違いからも両者の溝は意外に深そうだ。

 そもそもAKSはAKB48の主要創設者である秋元氏が中心となって立ち上げた運営管理会社。国内AKB48グループのうちAKB48、HKT48、NGT48の3グループを管轄しているが、「5年ほど前に社長が代わって新体制になってから秋元氏の意向は運営には反映されにくくなった。今回の山口の騒動での対応がまずかったのもこうしたことと無関係ではない」(事情通)という声は少なくない。

 山口が卒業しても、騒動の火種はグループ内にまだまだ残っているようだ。