菅直人元首相(72)は3日、自身のブログで「混迷の続く国民民主党」との記事を掲載した。

 菅氏は混迷の理由が、党設立までのプロセスにあると指摘。

「国民民主党は、元々小池都知事が立ち上げた『希望の党』に前原民進党代表が合流しようとしたところから始まった政党です。しかし小池代表の排除発言で『希望の党』は失速し、総選挙の結果『希望の党』は枝野氏が立ち上げた『立憲民主党』に次ぐ野党第二党にとどまりました」と経緯を説明した。

 そして、誤算の原因となった小池都知事を「小池代表は逃げ足早く、投票日の直後に『希望の党』を放り出し、代表を辞任。小池側近と言われたメンバーの大半も次々と離党しました」と皮肉を込めて批判した。

「『国民民主党』は形の上ではこの小池『希望の党』を引き継いだ政党です。しかし、小池氏の政治理念まで引き継いだのかどうかを含め、『国民民主党』自体の結党の理念ははっきりしません。ここに国民民主党の混迷の原因があります」と主張した。

 菅氏は同党が抱える矛盾を解決するには、一度解散するしかないと主張した。

 国民民主党は自由党と統一会派を組んだものの、支持率は低迷。小沢一郎共同代表(76)の剛腕にいいように利用されているとの指摘もあり、ぎくしゃくして危機感は深刻だ。

 一方、希望の党を「放り出した」小池氏は混迷どころか、自民党の二階俊博幹事長(80)から再選への支持を約束されるなど、蜜月ぶりをアピール。そうした状況から、菅氏は国民民主党の悲哀をつづったようだ。