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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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映画公開:ボストン・マラソン爆破遭遇者の回顧
2017年04月19日

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 6月9日の日本公開を控える映画「パトリオット・デイ」(ピーター・バーグ監督)の試写会が日本記者クラブ主催で17日に都内で開かれ、約300人の死傷者が出た連続爆破事件に見舞われた2013年のボストン・マラソンに参加した医師の梅松瞳さんが上映に先立ち、当時を振り返った。この映画は事件を題材に、発生から容疑者逮捕までの「102時間を描く、奇跡の<実話>!」(キャッチコピーから)とされる。

 

 ボストンのある米国マサチューセッツ州では4月の第3月曜日が米独立戦争にちなんだ「パトリオッツ・デー」と呼ばれる祝日で、世界最古の歴史を誇る市民マラソンが行われる。日本時間18日未明にトップがフィニッシュした今年は、男子の部で大迫傑(25=ナイキ・オレゴンプロジェクト)が日本人男子で30年ぶりの表彰台となる3位入賞を果たして話題を呼んだばかり。その前夜に梅松さんは、ゴール付近で爆発が2回起こった4年前のレースを語った。

 

 「事件発生の瞬間、おそらく30キロ過ぎにいたと思います。2車線の片側を救急車やパトカーがすごいスピードで走っていた。ボストン(マラソン)は関門がないのに、なぜかバリケードがつくられて止められ、『レースは終わった』と言われた。何が起こったんだろうと思ったけれど、情報がなくて分からない。ボストン大学に連れていかれ、講堂で3時間くらい待機した」

 

 約2万6000人が参加した13年のレースは、映画によると午前9時過ぎのスタートから5時間あまり経過した午後2時48分に最初の爆発があり、ほどなくして2度目が追い討ちをかけた。トップ選手はフィニッシュしており、市民ランナーが続々とゴールに入る時間帯が狙われた。

 

 「市内が封鎖された、レースは中止と言われたけれど、バスやタクシー、地下鉄もない。空港近くのホテルに泊まっていたけれど、帰るに帰れない。荷物を受け取ってから、どうしようかと思っていたら、ボランティアの人に『とりあえず大きな通りに出ればいい』と言われた。誰ひとり歩いていない中を、1ブロックごとに銃を持った警察官が立っていて、『お前はランナーか』と聞かれ、ゼッケンを見せないと前に進めない。人生で一番怖い夜を過ごしました」

 

 途中、ボランティアが「みんなを家に帰すまでが仕事だ」と言って、梅松さんを車に乗せてホテルまで送ってくれた。「普通なら知らない男の人の車には乗らないけれど、そうしないと帰れないので送ってもらった」。歴史があり、一定の資格が必要なボストン・マラソンは「出ることを目標にしているアメリカの人は多い」。本来なら喜びの一日に恐怖を味わった梅松さんは翌年もボストンを訪れた。

 

 「アメリカの人たちは『来てくれてありがとう』と言って、入国審査でもボストン・マラソンを走ると言ったら『頑張って』と。ゼッケンの受け取りでもボランティアの人から『ありがとう』と言われた。一つになったボストンの町が印象に残っている。

 

 一部登場人物は事件・捜査の当事者と同名で、爆破から大混乱の現場や爆発物投げ込みも繰り返す容疑者たちとの街頭戦のごとき撃ち合いは長時間にわたって描かれている。かなり生々しい描写に梅松さんは「爆発の現場は直接見ていない。テレビで中継を見ましたが、(映画を見て)その瞬間を思い出し、心拍数が上がってドキドキした。一人で見ているのがつらくなるほどリアルで、医療のシーンもリアルでした」と現実感を呼び起こされた。

 

 ただ、映画を貫くのは「一人ひとりのヒューマンドラマ」。事件翌年のマラソンで梅松さんが感じたことが、作品のテーマになっている。







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