スポーツから社会ネタまで、中古・新品まざりあった話題のフリーマーケット
プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
最新記事
カレンダー
2017年5月
« 4月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

Archives

小平に凝縮されたスケート界の頭脳
2017年03月01日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 筆者が五輪前後のわずかな期間にスピードスケートの取材をしていた1990年代、スケーターの間に“結城信奉者”が少なくないという話を聞いたことがあった。現在は、先日の世界スプリントで日本女子初の総合優勝を達成した小平奈緒(30=相沢病院)のコーチとして知られる結城匡啓氏(51)のことだ。

 

 筑波大出身で短距離選手として活躍した結城氏は五輪出場こそなかったが、講演会などで紹介されている経歴によると500メートルでW杯3位が2回ある。理論派スケーターとして評判が高く、その意見を参考にしようとする選手が“信奉者”と化し、現在は教授を務める信州大に籍を置く指導者になるとスポーツバイオメカニクスの研究を深め、冬季五輪では毎回のように日本代表コーチに選ばれてきた。実業団に入らず同大に進んだ小平が2010年バンクーバー五輪でメンバーになった女子団体追い抜きで銀メダルを獲得し、今回ついにスプリンター世界一を競う場で頂点に立った。

 

 その経歴が輝かしい。体育科学で博士号を取得。受賞学術賞は、「文部科学大臣 国際競技大会優秀者等表彰」「文部科学大臣 スポーツ功労者顕彰」など数多い。02年ソルトレークシティー五輪では、長野五輪金メダリスト清水宏保(43)をサポートして男子500メートルの銀メダルに貢献。「科学的サポートによるスポーツの競技力向上に関する研究の若手の第一人者」と言われる。

 

 11年に専修大で開かれたシンポジウムの再録によると、結城氏はバイオメカニクスなどを取り入れた科学的サポートの先駆者として、専修大の監督を務め、五輪でも日本代表コーチとして選手に関わった前嶋孝氏(75)をリスペクト。同席した前嶋氏について「長い間、我々の線路を敷いていただき、感謝の言葉がありません」と語っている。

 

 前嶋氏といえば、1988年カルガリー五輪の男子500メートル銅メダリストの日本スピードスケート界レジェンド・黒岩彰氏(55)の恩師として知られる。高地トレーニングと同様の効果が得られる“低酸素室”を開発したことでも有名。くしくも小平が獲得した世界スプリント総合制覇のタイトルは黒岩氏以来30年ぶりの快挙だったのも何やら因縁めいている。

 

 スピードスケート強化の系譜においてはもちろん、橋本聖子や岡崎朋美の両五輪メダリストらを輩出した富士急のほか、バンクーバー五輪男子500メートルで銀、銅メダルを獲得した長島圭一郎、加藤条治らを生んだ日本電産サンキョーといった実業団の存在は大きい。清水もサンキョー所属だった。一方で前嶋氏から結城氏に連なる研究者とのコンビから羽ばたいた選手もいる。後者の代表格の小平には、日本スケート界の頭脳が凝縮されているとも言えるだろう。



ネタになる!!
えー!?異議あり!!




東スポ動画
「ミス東スポ2017」グランプリ決定
注目コンテンツ
ビートたけし本紙客員編集長が審査委員長の独自の映画賞!

日本マット界の隆盛、発展を祈念し、東スポが制定したプロレス大賞です。

開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載!