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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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前国会議員に提訴された一市民が勝訴⑤
2014年09月15日

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(④より続く)

 

 7月18日、東京地裁の土田昭彦裁判長は「原告の請求はいずれも棄却する」として、損害賠償金500万円の支払い、当該ブログ記事の削除、記事中にある3点の事実摘示を、ウェブサイト、ブログ、書籍または雑誌において行ってはならない、という志岐氏側に対する森氏の請求をすべて退けた。

 

 判決文はまず、記事を一体化されたものとしてみるか否かの部分で、当該記事の閲覧者がほかのエントリーをも「閲覧することは容易に想定できる」と判断。ただ、最初の記事および2本目の記事を投稿した時点で、後に続く当該記事を「投稿することを予定していたと認めるに足りる根拠はないから、各記事を全体として一つの表現行為として見ることはできず、それぞれの記事ごとにその名誉毀損性を判断するのが相当であると解される」との基本認識を示した。後で投稿された記事がそれ以前の投稿内容を踏まえたものであることは考慮しても、その逆は勘案されるべきではないとも付け加えた。

 

  各記事に対する判断はこうなっている。

 

 【7月29日付】森氏が、①以前は小沢起訴議決が架空のものだとして非公式に最高裁を追及し②捏造報告書が八木氏に届けられると③小沢氏の無罪判決を得るため、起訴議決は捏造報告書による誘導に基づくものだと言い出し④最高裁への追及をしなくなった――ことが事実として摘示され、それらを踏まえて、森氏が⑤最高裁に屈したのではないか⑥検察審査会の疑惑にふたをし、検察のせいにして幕を引いた――との志岐氏の評価ないし意見が記載されていると認められる。

 

 記事について森氏側が「小沢無罪を得るために最高裁と裏取引」「『捏造報告書による検察審査会審査員の誘導』というストーリーを、それが真実ではないと知りながら流布させた」との事実を摘示したものだという主張に対しては、「小沢氏の無罪判決を早期に得るために、最高裁に対する追及をやめたことをうかがわせる記載があるのみ」だとして、その主張を採用しなかった。原告側は志岐氏の記事を閲覧して「森氏が裏取引」と誤解した第三者のブログ記事を証拠提出していたが、それが当該記事のみに基づいて書かれたと認定するだけの証拠がないとした。

 

 森氏が、小沢起訴議決は架空のものだとして最高裁を追及していたとの記述が「荒唐無稽なストーリーに沿って最高裁を糾弾していたとの印象を与え、社会的評価を下げる」との主張については、起訴議決が架空とは「容易には想定し難い事態」であるとしつつ、「記事を見ても、そのような事態があり得ないことであるというような記載はなく、かえって、被告(志岐氏)が一定の説得力を持つと考えているものとして記載されている」と認定した。

 

 その点に関してはさらに、森氏も2011年6月ごろに自らまとめた検察審査会報告書において、「審査員は本当に存在したのか?」「審査会は本当に開催されたのか?」「幽霊審査会ではないのか??????」などと記載していたと指摘。12年には月刊誌で、架空議決とまで断定するのは難しいが、検察審査会は情報を出さないため、同会については、「どんなラディカルな仮説も成り立ちうる状況」と発言、13年の講演会では「私はすべて、志岐さんのあの組み立てた理論を否定しているわけでなく…」と語ったことも挙げた。それゆえ、志岐氏の記事が、森氏を「荒唐無稽なストーリーに沿って最高裁を糾弾していたとの印象を与えるということはできないし、原告(森氏)をおとしめるような印象を与えるということもできない」として、その社会的評価の低下も認めなかった。

 

 「小沢氏の無罪判決を早期に得るために、最高裁への追及をしなくなった」という森氏に関する評価ないしは意見の部分には「否定的な事実や評価が記載されていると理解する余地もある」が、それは「容易に想定される事態ではなく、記事においても、一定の説得力を持つものとして記載されているわけではないから」、そのような記述があっても、記事は読者に対してストレートにそのような印象を与えるということはできないとした。

 

 しかも、当時の森氏は国会議員であり、「その資質、能力及び行動が政治的または社会的に厳しい監視と批判にさらされることが避け難い地位にあった」と指摘し、森氏としては「さまざまな憶測を含めた情報が飛び交うことは容易に想定でき」、読者も「そのような原告の立場を十分認識していると考えられる」ことから、記事中に「否定的」と理解する余地のある事実や評価などがあっても、「原告の社会的評価が低下したとまでは認めることはできない」と結論づけた。

 

 ほかの2本の記事についてはどうなのか。(⑥に続く)







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