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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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2014年問題の児童ポルノ法改正と共謀罪、特定秘密保護法に通じるもの
2014年01月01日

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 出版関係者によると、24日召集が見込まれる通常国会に、昨年10月29日付の小欄で触れた児童ポルノ法の改正案がいよいよ提出の運びとなりそうだ。「単純所持」そのものを禁じる改正案をめぐっては議論の紛糾も予想され、とりわけ問題なのが、単純所持をどうやって発見するのか。めったやたらに家宅捜索という事態になるのか、慎重な審議が欠かせない。

 

 現行法では児童買春やその周旋、児童ポルノ画像などの提供行為が犯罪とされており、単純所持はその構成要件となっていない。これを犯罪とすることが改正案の目玉で、推進の中心人物である自民党政調会長・高市早苗衆院議員のホームページには「個人の性的好奇心を満たす目的による児童ポルノへの『需要』に歯止めをかけない限り、『供給』の根絶は困難」といった説明が記述されている。

 

 高市氏が信奉する安倍晋三首相のアベノミクスは大胆な金融緩和など「供給」側を重視した経済政策だが、児童ポルノにおいては「需要」サイドを何とかしないと流通が続くというわけだ。高市氏やアグネス・チャンの言を待つまでもなく、児童ポルノはおぞましく、他人に提供しなければ、個人で楽しんでもいいというものではない。半面、単純所持の摘発は個人のプライバシーに踏み込む危うさを秘める。売人からの購入による所持ならともかく、単独または限られた仲間内で撮影した画像をコレクションするような“自給自足”は、被害者の届出などがないと難しい。

 

 そこで気になるのが、先ごろ成立した特定秘密保護法だ。同法は第25、26条で、不当な手段で特定秘密を知ろうとする「共謀」行為も犯罪の対象としており、これまで廃案になってきた「共謀罪」の新設への布石ではないかとも言われる。実際、同法が成立するや共謀罪を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の通常国会提出が取りざたされ、同国会での提出はなさそうということに落ち着いた経緯がある。共謀罪は、特定の犯罪行為については実行しなくても「共謀」があれば罰するというもの。小泉政権最後の2006年通常国会で成立寸前までいったが廃案となり、その後は上程されていない。

 

 秘密保全法制に詳しい弁護士いわく「特定秘密保護法は今後、いろいろなものを巻き込んでいくと思う」。その一つが通信傍受法の改正。現行法では、薬物や銃器関連、組織的殺人などの限られた犯罪について通信傍受が認められている。現在、その対象の拡大、さらには室内盗聴など方法の多様化も認めようという議論が行われている。通常国会閉会後、秋に臨時国会が開催された場合、提出されるのではないかという。

 

 不当なやり方で特定秘密を聞き出す、資料を求める、といった「共謀」のみならず、特定の犯罪(過去の審議ではその対象の多さも問題視された)の共謀そのものを犯罪化する。それに実効性を持たせるには、手段や対象の拡大も必要。「児童ポルノにも」といった議論が起こる可能性はある。電話やメール、室内会話の傍受で児童ポルノの「共謀」を察知し、ガサ入れで単純所持を摘発。無関係の人でも「怪しい」となれば捜査対象にされかねない。

 

 2014年、共謀や通信傍受に関する法制が一気に動き、児童ポルノにも波及する年となるのか。







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