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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、08年から両部の専門委員。早大卒。
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平野啓一郎氏の意味深“ろくでなし子事件論”を深読み
2016年07月28日

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 27日の朝日新聞朝刊「耕論」に掲載された「性表現と法規制」で、芥川賞作家・平野啓一郎氏(41)の“ろくでなし子事件”にまつわる論評に次のような一節があった。

 

 「挑発的な芸術といっても、発表によっても従来と同じ事態しか生まないなら、二流でしかありません。今回は性器中心主義の問題や、3Dプリンターという技術について新しい問題を提起した。意義ある作品だったと思います」

 

 本紙でも、女性器アートで知られる芸術家ろくでなし子氏(44)がその作品をめぐってわいせつ電磁的記録頒布などの容疑で逮捕された当時から事件について報じている。女性器をかたどったボート作品の制作費をネットを通じて募り、自身(ろくでなし子氏)の性器を3Dプリンターによってかたどれるデータを協力者に謝礼として送信したことが罪に問われた。さらに、都内のアダルトショップに女性器をかたどった作品「デコまん」を展示したこともわいせつ物陳列罪にあたるとして起訴された。5月の東京地裁判決では前者について有罪、後者は無罪との判断が示され、罰金刑に。双方が不服として高裁に持ち越されている。

 

 朝日の論評は平野氏の執筆でなく記者の聞き書きだが、冒頭に紹介したフレーズは何とも意味深である。「ま〇こ」をモチーフにした創作活動を続け、取り調べや法廷でも堂々と「ま〇こ」を連発したという、ろくでなし子氏。平野氏はその作品に意義を感じたわけだが、その前段にある「二流」発言は深読みすれば、「伯爵夫人」が今年の三島由紀夫賞に輝いた蓮実重彦氏(80)への言及にも受け取れるから面白い。

 

 新鋭の作品を対象とする三島賞で80歳の受賞と話題になった「伯爵夫人」は、「ま〇こ」や「ワギナ」「魔羅」「おちんちん」など性器の呼称が次々と登場する。著名なフランス文学者にして映画にも造詣が深く、東大総長も務めた蓮実氏。華麗な知的キャリアと「ま〇こ」連発の作品のギャップも関心を呼び、三島賞受賞はなおさら話題になった。

 

 その選考委員の1人が平野氏で、「伯爵夫人」を推さなかったことを明らかにしている。「新潮」7月号に載った選評では、性器にまつわる作中の逸話の数々について「ページを捲るほどに、生臭い大きな陰嚢に包まれてゆくような息苦しさがあった」と、性器の“韻”を踏んで感想を記している。その他の表現についても「文学とは無関係に強烈な痛みの感覚を引き起こすが、それに見合う高揚感や象徴性は欠けていた」「つきあいきれないものを感じた」として、ポジティブな評価があまりみられない。

 

 この一文と朝日の論評にある「挑発的な芸術」「発表によっても従来と同じ事態しか生まない」を突き合わせると、一致するような印象を受けるといったら、深読みしすぎか。芥川賞作家による2つの「ま〇こ」芸術論として読むと興味深い。



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