プロフィール
オフィス北野・プチ鹿島(ぷちかしま)
1970年5月23日生まれ。血液型O。時事ネタを得意とする。東スポ歴は中学から30年。TBSラジオ「東京ポッド許可局」、同局「荒川強啓デイ・キャッチ!」(月・水)、YBSラジオ「プチ鹿島の火曜キックス」、NHKラジオ第1「午後のまりやーじゅ」に出演中。著書には「教養としてのプロレス」(双葉新書)。




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黎明期のエネルギー
2017年01月19日

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格闘技の新しいイベント「巌流島」というのがある。

第6回大会(1月3日)のパンフに私は寄稿したのだけど、そこで書いたのは「黎明期が好き」ということだった。


黎明期とは、新しい時代・文化などが起ころうとする時期のこと。なんだかおカタいけど、黎明期にはなんだかわからないおもしろさがあるから見ていて好きなのだ。


たとえば野球の「WBC」。今春に第4回大会が開催されるが、あの第1回大会(2006年)の混沌ぶりは凄かった。

「野球世界一を決める」という大風呂敷の広げ方にワクワクするいっぽう、「なぜ3月に?」「なぜこのルールで?」という疑心暗鬼が交錯した。

 実際に始まってみれば日本は何度も同じ国と対戦したり、「アメリカとの試合でアメリカ人の審判に足をすくわれる」など杜撰な大会進行。しかしそれが逆に火をつけ、最初は様子見だったのにいつのまにか興奮。黎明期の混沌さがダイナミズムに転化したのである。なんだかわからないエネルギーが爆発した。

「UFC」の黎明期っぷりもすごかった。相撲、空手、レスラー、グレイシー柔術。「カブトムシとクワガタはどっちが強い」という妄想をそのまま格闘技大会にした。UFCは今ではすっかり競技化されて素晴らしいが、私はたまに黎明期のあのにおいを思い出す。

 「リングス」も「K-1」も黎明期のエネルギーは凄かった。あとから考えると「ああ、自分はとても貴重なものをあのとき観ていたのだ」と思う。黎明期物件が想定外に化けることは快感だ。

 
もちろん、何も化けないで結局ただの混沌や杜撰で終わるものも何度も見てきた。でもやっぱりその匂いがすると気になってしまう。

 
“黎明期の混沌さが好き”というのは、もしかしたらただの野次馬であり好事家なのかもしれない。観る側の無駄なエネルギーで成り立っているともいえる。

でもたまに黎明期物件が化ける瞬間を体験すると、見ていてよかったとうれしくなる。「無駄な時間なんて実はないのではないか?」とも思えたりする。


これ、スポーツや格闘技の話だけでなくどんな分野にも言えるはず。

 
最初から品質が保証されたものを味わうのもロスがなくていいけど、黎明期も体験したい。

 
なお、開店したラーメン屋がマズかった、という「黎明期物件」についてはここに入れるか保留します。



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