中日・根尾昂内野手(21)が後半戦を二軍で迎えることになった。

 12日にバンテリンドームナゴヤでの全体練習には前半戦終了時点で一軍だった根尾、井領、郡司らの姿はなし。代わりに伊藤、渡辺、A・マルティネス、大野奨らが汗を流した。後半戦再開となる13日からの巨人3連戦(東京ドーム)へ向けて与田監督は「今、状態の良い選手をファームから呼んで結果も残して、さらに一軍の中で競争させていきたい」ときっぱり。

 その上で、根尾や井領に代わる外野手となる伊藤と渡辺に対して指揮官は「走力、守備も含めて(期待している)。打撃も2人とも状態は上がってきている。とにかく一つでも走者を進めて二死三塁をつくる。ちょっとファンブルしただけでも点が入るような。安打、本塁打だけを期待しても前半戦のような成績になっているわけだから。そういう意味で高松に続く機動力、守備力を使える選手は期待している」と力説する。

 さらに外野の練習もしていたA・マルティネスについても「それはずっとやっている。一塁、捕手の可能性は一番高いが、常に準備はしているので」と説明したが、ビシエドの外野の可能性は「それはないです」と否定した。

 今季は3年目にして初めて開幕一軍入りを果たした根尾だが、前半戦は67試合に出場して打率1割6分9厘、1本塁打、13打点、チームワーストの50三振と苦しんだ。ここまで与田監督は「いろんな期待をして一軍に置いている。こういう若い選手がちょっと悪いからといって責めた目で見てほしくない。使い方はいろいろある」と根尾を擁護してきたが、後半戦は二軍で経験を積ませることを決断した。

 東京五輪期間中の約1か月間は充実していたかを問われると「それは結果で皆さんが判断すること。我々はやれることを常にベストでやっている。悪い過ごし方なんて全く考えてない。結果が出ればそう捉えられるし、悪ければあの過ごし方が、って言われるだけなので。できることを目いっぱい、精いっぱいやったつもり」と胸を張る。与田監督は借金10ながらも自信を持って後半戦を戦うつもりだ。