〝塩対応タオル〟発売が決定――。阪神は16日の巨人戦(東京ドーム)に6―5で勝利し、2勝1敗で今カードの勝ち越しを決めた。来日初登板のラウル・アルカンタラ投手(28)の初勝利をアシストしたのは不動のセットアッパー・岩崎優投手(29)。この日も主戦場とする8回のマウンドで巨人打線をねじ伏せ、守護神・スアレスへつないだ。球団サイドも日に日に存在感を増す背番号13の活躍に目をつけ、岩崎の新たなオリジナルグッズ発売を決定。実はこの商品、東スポも開発に「いっちょかみ」しています。本紙だけが知る「塩対応グッズ」開発の舞台裏は――。


 1点リードのタイトな場面でもポーカーフェースを貫いた。8回のマウンドに上がると、丸、ウィーラーら巨人の主力打者陣に対し1回を1安打無失点。虎党たちをまたしても喜ばせた。

 リーグトップの15ホールドをマークしている背番号13は、今季最優秀中継ぎ投手の有力候補。21試合に登板し、防御率0・93と、抜群の安定感で無双モードを継続中だ。

 安定感があるのは投球内容だけではない。岩崎といえば、登板後に球団広報から配信される「塩対応コメント」が今やすっかり大人気。以下に今季ここまで配信された「ザキコメ」を一部抜粋すると――。

「0点で抑えることができてよかったです」(4月15日、広島戦)

「3人で0点で抑えることができてよかったです」(4月29日、中日戦)

「0点で抑えることができてよかったです」(5月2日、広島戦)

「今日も0点で抑えることができてよかったです」(5月4日、ヤクルト戦)

「0点で抑えることができてよかったです」(5月9日、DeNA戦)

「0点で抑えることができてよかったです」(5月11日、中日戦)

 コピペ疑惑も浮上するほどのワンパターンでそっけない「塩対応コメント」は虎党の間でネタとして完全に定着。「もうこれでグッズ化しろよ」「岩崎の塩対応タオル早く出せ」とグッズ化を望む声がSNS上を中心に殺到していた。

 本紙はそんなファンの「塩対応グッズ」発売を求める声を2日の電子版記事で紹介。当該記事を読んだ球団のグッズ担当者も迅速に反応し、記事掲載からわずか2時間弱の間で、岩崎本人からの快諾(LINEでたった一言「お願いします」とのことだったそうだが…)を取り付けた上で、メーカーにもデザインイメージを指示。「0点で抑えることができてよかったです。」タオルの発売開始(18日よりチームショップアルプスで発売。公式オンラインショップでも受注販売)にこぎつけた。

 前出の営業担当者は和田、金本政権時に球団広報を担当。当時に培った現役虎ナインたちとの人脈が、スムーズなグッズ開発の助けとなっているとのことだが「いや~、今回はご提案ありがとうございます。でも、ロイヤリティーとかは払いませんから!」とけん制することも忘れなかった。

 グッズ化を受け、岩崎は「商品化することができてよかったです」とだけコメント。身上の塩対応は、こんな時でもブレない。