ソフトバンクが15日のオリックス戦(京セラドーム)に9―4で快勝。5連勝で2位・ロッテとの差を4ゲームに広げた。

 同点の6回、松田宣に代打・川瀬を送り犠打成功。さらにバレンティンへの代打・長谷川が満塁弾を放った。打つ手がズバズバはまり一挙5点。工藤監督は「何としてもあの回で点を取らないといけないと思っていたので。チームが勝つということが何より大事というところで代えさせてもらった」と振り返った。

 お得意様を相手に同一カード3連勝。その間に2ゲーム広げてVへ大きく前進した。それだけではない。これで京セラドームは今季9勝2敗1分けと、本拠地でのオリックス戦以上の勝率でフィニッシュした。勝率8割1分8厘は球場別でダントツ。巨人が日本シリーズで京セラを使用することが決定しており、こちらも追い風となりそうだが――。

 本紙評論家の得津高宏氏は「私はロッテの人間ですから、ロッテの優勝、それがかなわずともCSでの逆転を願ってるのがホンネですが…。まあ、今回の3連勝での終わり方を含めて、ソフトバンクには京セラドームにいいイメージしかないでしょうから。仮に日本シリーズに出てとなれば有利に働くところはあるでしょうね」。

 そして「例年と違って今季の巨人は京セラを一度も使用していません。そういった点もありますが、選手にとって勝ってる遠征先や球場はいいイメージがあるものです。私も相性のいい球場、悪い球場がありましたが、やはり気分から違いましたよ。たとえ相手が違っても、そこは少なからずあるでしょうね」と続けた。

 実際、マウンド自体も投げやすいとする声が多く、かねて鷹投手陣には好評な球場だ。オリックスとの好相性も事実とはいえ、12試合でチーム防御率1・85は驚異的だ。今季は投手陣がチームを支えていることを考えても大きいといえそう。まだ先の話とはいえシリーズ4連覇へ好材料か。