これぞエースのピッチングだ。中日・大野雄大投手(32)が14日の阪神戦で今季5度目の完封劇。チームを3-0の勝利に導く9勝目を挙げた。

 9回二死一、三塁のピンチにも動じなかった。最後の打者・梅野を投ゴロに打ち取りゲームセット。「野手の皆さんがしっかり守ってくれてるから出てる数字だと思います。でも点を取られへんことに越したことないので、また1イニングずつ伸ばしていけたらなと思います」と9月15日の広島戦から続く連続無失点記録は36イニングとなった。

 これで防御率は1・92となり巨人・菅野(2・02)を抜いてトップに浮上。「意識してへんと言ったらウソになります。すごく意識してますし、ただ、あと3、4試合ぐらい投げられますし、他に争っているピッチャーもありますので、こればっかりは最後まで分からない。ホンマに毎回抑えていって最後に笑えたらなと思います」と大野雄は2年連続となる最優秀防御率のタイトルにしっかりと照準を定めた。

 チームは貯金「2」で2位に浮上。「借金ナシのAクラスというのはずっと強く思っていること。昨日貯金が1できて僕でゼロに戻るわけにはいかないと思って今日挑みました」。竜のエースが8年ぶりのAクラスに向けてチームを引っ張っている。