現役続行か、それとも…。プロ10年目の日本ハム・斎藤佑樹投手(32)が窮地に陥っている。今季は一軍昇格がなく、二軍戦で主に中継ぎとして17試合に登板し、1勝3敗、防御率7・64と思うような結果が残せていない。

 2012年に発症した肩関節唇損傷の影響は今も残り、痛みと闘いながら投球する日々。現在も強い痛みが再発した模様で、9月22日の西武戦を最後に実戦登板がない。

 結果がすべてのシビアな世界。このままでは来季以降の契約に影響が出かねない。ただ、フロントがどう評価しているかとは別に、選手間では後輩を中心に「斎藤さんには来季もいてほしい」との声が上がっているという。

「斎藤は後輩投手から相談役として慕われているんですよ。あれだけの大ケガをしても投げ続けてきた選手ですし、酸いも甘いも経験してきている。ケガへの対処法や体のケアの方法、ジムや治療施設の情報などを頼って相談している若手投手は多いんです」(チーム関係者)

 実際、今春のキャンプでは斎藤も「自分は技術のことは何も教えられないけど、ケガをするってことの怖さを知ってるから『後輩にはケガをしないでほしいな』という気持ちで、相談されたらなんでも教えてあげられるようにはしています」と率先して必要なアドバイスを後輩にしていることを明かしていた。

 もちろん〝良き先輩〟というだけで契約してもらえるほど甘い世界ではない。マウンド上でも頼りがいのある投手であることを証明したいところだ。