1994年以来、26年ぶりとなるパ・リーグ3連覇を目指す西武・辻発彦監督(61)が18日、同一カード6連戦の戦い方に言及した。

 いよいよ開幕を明日に控えたこの日、チームは本拠地メットライフドームで約2時間半の全体練習を行った。

 辻監督は2か月に及んだコロナ自粛期間を振り返り「初めての経験だったと思うけど、私の心の中では選手たちがこの期間をどう利用してくれるかがカギだなと思っていた。ここをいい加減に過ごした選手は苦労するだろうし、ちゃんと練習をしたヤツは開幕をいい形で迎えられるんじゃないかと自主練習期間中は思っていた」ときっぱり。

 実戦再開後の練習試合10試合を8勝1敗1分け(勝率8割8分9厘)の首位で終了した内容を見れば、先発陣の枚数が薄い以外はチームとして順調な調整ステップを踏んできたといえる。

 その上で指揮官は「今年は特例でこういう形になった。未知の世界ですけど、同一カード6連戦をどう戦っていくか。選手の気持ち、精神的なものがどう出るか」と23日の開幕2カード目から9週連続で続いていく、短期決戦にも似た変則日程に言及した。

 通常のシーズンなら、3連戦ごとの区切り。相手も球場も変わっていく日程の中で3試合、12打席を完璧に抑えられたとしてもカードごとに切り替えていける。しかし、同一カード6連戦となると調子のいい打者はそのまま乗っていけばいいが、その逆はドツボ…。

 相手の主戦捕手が変わらない前提で序盤に術中にはめられた打者はCSや日本シリーズ同様、6連戦中完璧に眠らされることもあり、カードによって好不調の波がはっきりと出てくることが予想される。

 これに関して辻監督は「起用法は基本的に変わらない。野手は3試合ごとに目先が変わって調子が悪くても、打てなくても切り替えていけるということはあった。ただ同じチームと同じ球場で(6連戦を)やるということで、気持ちが同じようにならないように。そこが気になるところではある。気持ちの切り替えができる選手が割と多いんで、その面では気にしないでやってくれると思う」と語った。

 そして、その対策については「打順を入れ替えることもあるだろうし、栗山や中村を休ませることもある。キャッチャーも一人で6連戦は難しい。そのへんはある程度休ませながらやっていく」とも。

 目指す3連覇への展望について「2か月間は同一カード6連戦が続くと思うので、最悪5割。優勝争いできる状態で離されないようにして最後に上に立てるように」と青写真を語った。