中日は8日の巨人戦(ナゴヤドーム)で延長12回の末、3―3と今季初の引き分けに終わった。前半に3点を先制され、粘って後半に追いつきながら、好機であと一本が出なかったことで与田監督は「こういうゲームは勝たないといけない。勝たせるのは僕の責任なので」と悔しさをにじませた。

 そんな中、試合前からチーム内をピリつかせたのは、二軍調整中の阪神・藤浪がまたも10日のウエスタン・中日戦(高岡)で登板することが判明したこと。中日関係者は「なんで阪神は藤浪をウチにばっかり登板させてくるのか。また当てられて、もし選手がケガでもしたら、たまったものじゃないよ」と頭を抱えている。

 1日の中日戦(甲子園)で今季一軍初登板した藤浪は5回途中まで2死球を含む8四死球と荒れに荒れ、翌2日に二軍落ちしていた。これまで藤浪はオープン戦で2試合、一軍初登板する前の7月26日の二軍戦でも中日戦に登板しており、チーム内では「なぜか藤浪はことあるごとにウチでばかり登板してくる。偶然だとは思うけど、ウチが当てられても猛抗議したりしないから意図的な可能性もあるのかも…」と疑心暗鬼になっている。

 さらに“球界の宝”ともいえるドラフト1位ルーキー・根尾を心配する声も出ている。別の関係者は「もし根尾が当てられたら目も当てられないよ。根尾は左打者だから、右打者のように直球が抜けて顔に当たるようなことはないと思うけど、今の藤浪ならスライダーとか変化球を引っかけて足元に当たって最悪、骨折ということだってある。藤浪が投げているときは左打者を並べた上に大事を取って根尾をベンチに座らせておいた方がいいかもしれない」と危惧している。中日が“藤浪の呪縛”から逃れられる日は来るのか…。