ひょっとしたら“スカ”をつかまされたか…。阪神のオネルキ・ガルシア投手(29)が16日、ヤクルト戦(松山)に先発したものの、来日最短となる2回途中7安打7失点でKO。これで開幕から3試合連続7失点で2敗目を喫し、二軍落ちが決まった。昨季中日で13勝をマークし、今季補強の目玉でもあったのに状況は最悪…。追い打ちをかけるようにチーム内にはガルシアの「不穏情報」で物議を醸している。

 目も当てられないとはまさにこのことだ。「三度目の正直」で登板したガルシアだが、初回から球威も制球力もなく、村上に一発を浴びるなど5点を献上。2回も失点を重ね、ベンチは早々とタオルを投げ込むしかなかった。

 防御率は19・29まで悪化。ガルシアは「チームに迷惑を掛けて申し訳ない。自信を持って投げられるようしっかりやっていきたい」と反省しきりだったが、左腕の背信投球で今季最多タイの借金4に逆戻り。矢野燿大監督(50)は「もう3回目だから抹消する。今のまま投げてもいいものが出そうな感じがない。真面目で責任も感じていると思う。チームのこともあるし、1回リフレッシュしてまた戻ってきてほしい」と二軍での再調整
を即断した。

 それにしても、だ。オリックスからFA移籍し、2勝を挙げている西勇輝投手(28)と並んで補強の目玉だったガルシアがここまでダメになるとは…一体何があったのか? 球団内では阪神OBからもたらされたガルシアに関する「不穏情報」が物議を醸している。

 それは故障に関することで「昨年いた中日で背中を痛めていると中日の幹部から話を聞いた。初めて1年間ローテこそ守ったが、シーズン後半から勝てなくなっていたのはそれが原因。背中の筋肉がガチガチに固まっていて、その蓄積が残っていて今もケアをしないと大変らしい。だから、中日は“来年は持たない”と踏んだそうだ。今思えばキャンプでの投げ込みも極端に少なかった。影響があったのだろう」(阪神OB)というもの。

 この「不穏情報」に、ある球団幹部は「初めて聞いた。メディカルチェックでは何もなかったんだけど」と話したが、ショック感はありあり。当然、チーム内には「本当に背中に爆弾があるなら一大事。せっかくいい補強と思っていたのに」(球団関係者)など動揺する声が噴出している。

 もともと投手力が自慢の阪神で藤浪晋太郎(25)、藤川球児(38)、そしてガルシアと一軍にいるべき人物が立て続けに二軍再調整を余儀なくされるというお粗末ぶり。今後は毎度おなじみの新助っ人の途中補強などが検討されるだろうが、ガルシアの不調は尾を引きそうだ。