みちのくの163キロ右腕・佐々木朗希投手(大船渡3年)の令和初登板順延で釜石の山間にある収容わずか500人の小さな球場に問い合わせ、苦情が殺到した。

 1日の春季岩手県大会沿岸南地区予選が雨天中止。試合会場となる釜石市の平田運動公園野球場で予定されていた3試合全てが今日2日に順延となった。必然的に2日に予定されていた大船渡の初戦も3日へのスライドが決まった。

 大会関係者は1日午前の中止決定直後から内外野にたまった水の処理など2日の開催に向けて総出でグラウンド整備に当たった。

 その一方で、地方の小さな野球場には佐々木の登板を楽しみにしている県内外の高校野球ファンからの問い合わせが殺到。対応に当たった球場管理関係者の一人は「今日は球場の方にたくさんの問い合わせがありました。想定はしていましたが、こんなことは滅多にないこと」と順延によって実感させられた佐々木人気に目をぱちくり。

 問い合わせ対応以外にも球場に来場してから日程の順延を知ったファンの対応にも追われた。

 前出関係者は「車でわざわざ遠方から来られて大船渡の日程変更を知ったファンの方からは『どうして日程通りに試合をしないんだ』とお叱りを受けました。限られた予定の中で2日の試合を楽しみにしていたようで、3日になると観戦に来られないのだそうです。本当に申し訳ないことですが、こればかりは…」と苦笑い。

 関係者にとってはグラウンド整備に、電話対応に、突然の苦情処理にと慌しい雨天順延の一日だった。