【核心直撃】7月に発覚した飲酒暴行トラブルで巨人から1億円超とみられる制裁金や出場停止などを科せられた山口俊投手(30)が再起への道を歩んでいる。処分内容を巡って日本プロ野球選手会が球団側に再検討を求めるなど騒動が拡大したが、本人はどう感じているのか。FA移籍1年目を棒に振る形となり、来季に懸ける思いは? ジャイアンツ球場で調整を続ける山口俊を直撃した。

 ――球団の処分を受け、8月下旬から練習再開。やや痩せた印象だが

 山口俊:意図的に絞っています。食事を制限したり、トレーニングの内容もウエートを本格的に取り入れたりしています。体脂肪と筋量を変えていく取り組みですね。夜だけですけど、炭水化物を取らないようにしたり、それだけでも全然違います。特にお米系。ご飯系を取らずに肉も鶏肉や赤身にしました。

 ――数値の変化は

 山口俊:最後に計ったのは1か月前くらいですが、取り組み始めて1か月で体重が3キロぐらい落ちて、22%あった体脂肪も20%を切りました。目標数値は決めていないですけど、一度絞り、筋量を増やしながら最終的に体重は本来の105キロに戻すつもりです。

 ――肉体改造のきっかけは

 山口俊:それは…それ(出場停止)が一番です。一からリセットして来年100%でいける体をつくらないといけないですから。

 ――選手会は処分が「不当」と球団に抗議。当事者としての思いは

 山口俊:そうですね…。もちろん報道で見ていますが、僕自身のことでありつつ…。僕がどうこう言える話でもないです。

 ――どういう形で決着することが理想か

 山口俊:選手会に対して僕がどうこう言える立場でもないですし、僕は巨人と契約させていただいたということ。僕自身は前を向いてやっていくしかないです。

 ――ところで、アルコールは

 山口俊:もう飲んでないですね。家でも。それで飲んでまた言われることも嫌ですし。「禁酒します」と宣言はしなかったですけど、わざわざ宣言することでもないと思いますしね。自分がしっかりと行動で示していけば(周囲の見方も)変わってくるんじゃないかと思います。

 ――最後の出場は7月9日の阪神戦(甲子園)。長期間、試合がなくモチベーションを保つのは大変では

 山口俊:取り戻すじゃないですけど、プレーをさせていただける環境があるので、結果で恩返しさせてもらうしかないと思っています。本来ならできない時期から体力強化や基本的な底上げを始められていますから、まずはしっかり2月1日のキャンプインを見据えてやっていきたいです。