舟券的中への近道 ボートレースアカデミー

【待機行動違反】ご存じのように待機行動違反を犯すと減点7。選手責任の事故(転覆、落水、エンスト、不完走は減点5)より重い罰則を科せられる。ただ、待機行動違反は審判が判定したものをレース後に発表するため、ファンには分かりにくいのも事実。

 てなわけで、そもそも待機行動違反とは何なのか、簡単に解説してみよう。

 6艇がピットを離れてからスタートを切るまでが待機行動で、時間にして約1分40秒。待機行動違反には次のような項目がある。

☆適正な間隔…インに入ろうとする艇が、2マークとの間隔を空け過ぎる。2~5コースに入る艇が、隣接する内艇との間隔を空け過ぎる。
☆追突等…失速や追突で他艇に支障を生じさせる。
☆転舵…接近している他艇に向けて転舵し、他艇の進路に支障を生じさせる。
☆右転舵…低速航走中に右転舵する。
☆ターンマーク等への接触…2Mやネトロンに接触(手でつかまることも含む)することにより進入が深くなるのを避ける。
☆モーター停止…故意にエンストさせ進入が深くなるのを避ける。
☆割り込み…他艇が150メートル見透し線(150メートル標識板と2Mを結ぶ線)に達した後に内側に進入する。
☆逆航走…ボートの先端をスタートラインに向けた後に、再度スタートラインと反対方向に航走する。

 他艇への迷惑行為や時間稼ぎなど、ズルはダメだと覚えておこう。


【救助艇】レース中は1M奥と2M奥でひっそりと待機。ひとたび事故が起きると一目散に現場に駆けつけ選手を救助するのが救助艇と乗組員。安全確保の上でなくてはならない救助艇には、どんな規定や装備があるのか調査してみた
 ①【モーター】出力40馬力で始動方法は手動または電動。コントロール方式は前進、中立、後退ができるもの。最高速度は40キロ以上だ。
 ②【ボート】安定性があり引き波が立ちにくいもの。救助しやすいように舷側の低いもの。全長4メートル以上、最大幅1・5メートル以上、最大深さ0・5メートル以上、座席定員4人以上となっている。
 ③【要員】救助艇、応急処置法、止血法、人工呼吸法、通信、結索(ロープの結び方)について必要な訓練または講習を受けた者で、海技免状を所有している者。
 ④【隻数】3隻以上とし、常時2隻以上が使用できること。
 ⑤【装備】無線連絡装置を有する。
 ⑥【配置】競技中は1、2マーク付近に、その他ボートが水面にある場合には速やかに救助態勢に入れる位置にあること。

 人命に関わる役割の一翼を担うとあって、救助艇に適切な装備があるのはもちろん、乗員も知識とスキルのある精鋭なのです。救助艇と乗員が、縁の下の力持ちとなってレースを支えているのですね。