舟券的中への近道 ボートレースアカデミー

【検定タイム】前検タイム、展示タイム…。最近では各ボートレース場のホームページも充実されてきたため、各場の「オリジナルデータ」として、1周(あるいは「周回」)タイム、半周タイム、回り足タイム、直線タイム等々、様々な「タイム」が発表されるようになりました。

 ボートレースはエンジン競技なので、この明確な数字が判断材料となる各種タイムは、舟券予想をする上でも、重要なファクターとなっています。

 でも、この【検定タイム】という単語はめったに聞かないのではないでしょうか。

 この「検定タイム」とは、各場のエンジンが1年に1度の新機切り替え前の非開催日にレース場および競走会関係者立ち合いの下、地元選手数人が“テストレーサー”として呼ばれ、計測されるタイムのことで、新エンジン納入にあたり、しっかりと基準を満たしているかを審査する、厳正な“試験”結果のようなものに当たります。

 実戦でも展示タイムの良しあしが、すべて結果に出るわけではないので、一概には言えませんが、記者の経験上、高速タイムが出ている方が、“いいエンジン”となる可能性は高いようです。

 現在ではエンジン1年交換、プロペラ2年交換というローテーションになっているので、新機新ペラのセット時はエンジン素性がタイムの数字に表れている可能性が高いと思われます。


【垢汲み】「あかくみ」なんて聞いたことありますか? めったに耳にしないでしょうし、ピンとこないかもしれませんね。ボートレース用語なので何がどうあっても“紅組”ではないし、ファンならこれを“使用”しているシーンは、しばしば見ているかもしれません。

 漢字を当てれば「垢汲み」となるようです。よく、レース開始時、ピット離れ後の待機行動中に選手が、ボート上で、なにやら“雑巾”のようなモノを絞っているのを見たことはありませんか?

 あれは“雑巾”ではなく、食器や体なども洗ったりもする時に使用するいわゆる“スポンジ”状のモノを「あかくみ」と呼んでいるようです。

 ボートレースの艇には競技中、しばしば水が入り込んできます。特にピットから一斉に飛び出していく“ピット離れ”時には結構な量が入り込んでくるのです。当然、水は重いので、重量ハンディを背負わされるような状態になります。重くなればボートのスピードも上がりにくくなり、不利になるので少しでも水を外にかき出さなくてはなりません。大量の水が入ったままでは沈没の可能性もありますから…。

 そこで登場するのが、この「あかくみ」。スポンジに水をしみこませ、艇外に絞って捨てる、この作業に必要なのです。地味ですが効果はあるようです。間違ってもボートや体を洗っている選手はいませんよ(笑い)。