第1回「東スポカップポーカー大会」が19日、都内で盛大に開催された。同大会は、内閣府認証NPO法人 日本ポーカー協会のポーカーを将棋やチェスといったマインドスポーツの一つとして広げていく活動の一環で、ルールは世界標準となっている「テキサスホールデム(手札2枚から始まるポーカー)」を採用。より高度に相手の手札を読み合う心理戦が繰り広げられた。早速、その厳しい戦いをリポートする。

「東スポカップポーカー大会」は、日本ポーカー協会に協力している18店舗が代表選を開催し、店舗代表権を勝ち取った36人に加えて、スマホ・オンラインゲーム「サンビ・ポーカー」の「サンビ杯」で上位入賞した4人、そして昨年のポーカー企画「目指せ10億円!ポーカー王者への道」で大活躍した昨年のミス東スポ・城田あや(27)の総勢41人で争われた。

 同協会の芹田宅生理事長から大会ルール説明の後、「シャッフルアップ・アンド・ディール」の号令で始まったトーナメントは、各テーブルとも静かに淡々と始まり、早くも各プレーヤー同士の心理戦が展開されていった。

 5テーブルで始まった大会もラウンドが進むと脱落者が出て、11ラウンドには2テーブル18人に。ここまで残るとファイナルテーブル(9人)が見えてくるので、慎重にプレーしていくことが多いが、「東スポカップ」はアグレッシブだった。

 オールイン(全てのチップを賭ける)声が響き合い、一人また一人と脱落する。13ラウンドまで残っていた城田も「A」と「J」の手札でオールイン勝負に出たが、コミュニティーカードに恵まれず惜しくも14位で敗退した。

 ファイナルテーブルの9人が出揃ったのが開始から5時間20分後。これからが本当の意味でサバイバルだ。

 チップは拮抗していたが、残り7人のときに「Sunrise Of Samurai Poker(SOSPOKER)」(東京・渋谷区)の代表・ドル(ポーカーネーム)さんがオールインの大勝負(詳細はインタビューに記載)に勝ち、チップリーダーとなる。

 残り3人になったときのチップは、ドルさん約46万点、「日本カジノスクール」の代表・まかろんさん(ポーカーネーム)が約19万点、「Extreme Bar BACKDOOR」代表・中村龍樹さんが約18万点。まだ誰が勝ってもおかしくない展開だった。

ドルさん(右)と中村さんのヘッズアップ
ドルさん(右)と中村さんのヘッズアップ

 しばらくは様子見が続くと思われたが、まかろんさんが「A」と「4」でオールインすると、ドルさんが「A」と「6」でコール(同額チップを賭ける)。コミュニティーカードは「3」「A」「7」「7」「4」と2人とも「A」と「7」のツーペアとなり、最後のカードがドルさん「6」、まかろんさんが「4」で、僅差でドルさんがまかろんさんのチップを全て奪う。

 ヘッズアップ(1対1)になるとチップ差のため勝負に行けない中村さんがチップを減らしていく展開。最後は約73万点のドルさんが「9」と「5」の手札で先にオールインし、約10万点の中村さんが「A」と「J」の手札でオールイン。コミュニティーカードに「9」が出て、約8時間にも及んだ「第1回東スポカップポーカー大会」はドルさんの優勝で幕を閉じた。

【「テキサスホールデム」ポーカー】世界で主流の「テキサスホールデム」ポーカーは、最初に配られる2枚の手札とディーラーの前のボードと呼ばれる位置にオープンされるコミュニティーカード(最大5枚)を組み合わせて役を作る。日本人にはなじみが薄いかもしれないが、世界のポーカーではこれが主流だ。まずは2枚の時点でゲームに参加するかどうかを判断。その後はボードにコミュニティーカードが同時に3枚、4枚目、5枚目が開かれた時点で、それぞれ続けるか降りるかを決める。最後の1人になるか残った人同士で2枚の手札と5枚のコミュニティーカードの中から一番強い5枚のカードを選び、できた役で勝敗が決まる。

しびれた3人同時オールイン勝負

 ――今日のトーナメントで一番の勝負どころは

 ドルさん(以下ドル):「K」のポケット(手札でペアができていること)で勝ったゲームです。

 ――覚えています。今大会一番の大勝負で、確かドルさんを含め3人が同時にオールイン勝負に出たゲームでした。

 ドル:そうです。他の2人は「A」と「9」ポケットでまさか「A」のポケットがいると思わなかったので焦りました。

 ――3枚目が開かれた時点で、フラッシュやストレートの可能性もなくなり、「A」のプレーヤーが断然有利な状況で、最後のカードが「K」! あれには見ている方もしびれました!!

 ドル:あそこで「K」が落ちてチップリーダーになれたのが大きかったです。

 ――初代「東スポカップ王者」おめでとうございました

 ドル:ありがとうございました。

 ――ドルさんが優勝できたのもキング「K」にほほ笑んでもらえたからかもしれない。

 ※手札にポケットが来る確率は約7%で、それが3組も揃うことは非常に珍しい。

優勝の陰に強力援軍

 優勝したドルさんには、SOSPOKERオーナーのジャック(ポーカーネーム)さんという心強い味方が応援に駆けつけていた。

 東スポカップは、個人戦だけではなく店舗代表としてのプライドを懸けた戦いでもあるので、休憩のたびにジャックさんからプレーのアドバイスがあったという。これによりドルさんは「よりアグレッシブに動くことができ、優勝できました」と話してくれた。

 表彰式で同店のPRをしたのも納得だった。

「SOSPOKER」で初代王者と対戦できるかも

ダーツコレクション
ダーツコレクション

 優勝したドルさんは「SOSPOKER」の代表出場者だ。

 同店は渋谷にあるダーツバー「ダーツコレクション」の一角にポーカーテーブルを1台設置し、年中無休で営業している。

 テーブルには、カードを自動でシャッフルするシャッフラーを装備。海外トーナメントの雰囲気と決勝トーナメントの緊張感を味わいながら勝負できるのが特長だ。

 ドルさんが優勝できたのも、高いレベルでポーカーのスキルを磨ける同店のおかげかもしれない。

 ポーカーを本気でやってみたいなら、SOSPOKERに行こう!

 もしかしたら、初代東スポカップ王者のドルさんとポーカーできるかもしれない。

☆店舗=渋谷ダーツコレクション 東京都渋谷区渋谷3―10―14 長崎堂ビル3F TEL080・4662・7730
☆営業時間=平日‥午後7時半~午前0時、土日祝‥午後5時半~午前0時

表彰式にミス東スポの藤井奈々と浅倉まりなが水着で登場
左から、4位の堺太郎さん、準優勝・中村さん、麻倉、優勝したドルさん、藤井、3位のまかろんさん、5位の田中久也さん。手前は城田
左から、4位の堺太郎さん、準優勝・中村さん、麻倉、優勝したドルさん、藤井、3位のまかろんさん、5位の田中久也さん。手前は城田

 表彰式は、ミス東スポ2016の藤井奈々と浅倉まりなが水着で手伝うということで会場は大興奮! ここにプレーヤーとして参加していた城田も水着で飛び入りで参加したから、入賞者たちは大喜びだった。

 女性プレーヤーで入賞したまかろんさんも美女3人に囲まれて「超うれしいです」と感激していた。優勝したドルさんは、ポーカー歴9年というベテランで、4~5年前からSOSPOKERでトーナメントの戦い方を学んでいるという。

「本日は楽しい時間をありがとうございました。渋谷SOSは、おいしいお酒と美人ディーラーのいるお店です。よろしくお願いします」と店舗のPRを忘れなかった。