夫婦ボートレーサー泣き笑い 力良&裕子の交換日記

【中西裕子の巻】ついに復帰しました! 第2子出産のため一昨年8月から長期休暇を取っていましたが、先月21日開幕の尼崎ボート「ヴィーナスシリーズ」で約1年半ぶりにレースに出場しました。

 まず一番最初に伝えたいのは、体重管理がプロとして失格だったということです(当節は「51キロ」で出場)。

 万全の準備をしてレース場に入るのが当たり前なのに、ベスト体重にできなかったことはとても恥ずかしいです。ただでさえ1年以上のブランクがあるのに、体重が重ければさらに不利になる。

 そんな状況を自分でつくってしまっているので、プロとして最悪だったと反省しています。

 そして迎えたレース。昨年9月から地元の戸田ボートで練習してきましたが、やっぱり緊張感が全然違いました。本番待機室(レース直前に待機する部屋)でジッとしていて、あんなに心臓が速く動くとは思いませんでした。レースが始まると待機行動やスタートの定時定点の確認に集中するので緊張はなくなりましたが、今度は体力の消耗にビックリ。

 3周2マークまで走ったら、モンキーターンで立つのがやっとでした。改めて、産休中の筋力の低下を痛感しましたね。

 復帰1走目(5着)はとにかく無事故完走が目標。その後は早く感覚を取り戻したくて試運転にたくさん出ました。徐々に忘れていた感覚を思い出せましたが、2~4走目の成績は⑥⑥⑥着。さすがに復帰したてでもオーメン(3連続6着)になると焦りますね。次こそは連に絡みたいと思い、夜もなかなか眠れない日々。布団の中でもスタートから1マークのイメージが頭からずっと離れませんでしたね。

 そして巡ってきた4日目1号艇。絶対に連に絡むのが目標でした。復帰1走目と同じくらい緊張しましたが、ふたを開けたらコンマ19のトップスタート! 2号艇の地元・古賀千晶さん(コンマ28)が来ていないので動揺したけど、スタートは入っている!と自分を信じました。1マークを旋回して「スタート正常」の表示を見たときは自信が生まれました。あとは逃げ切るだけ! でも、焦りは消えませんでした。ずっと抜かれそうな気がして…。結局、抜かれずに1着でゴール! この1着は復帰初1着と同時に通算100勝目。さらに当日は息子の生後10か月目の日だったので、私の中では盆と正月が一緒に来たような、思い出深い「1勝」になりました。

 でも、まだ100勝…少ないな。そういえば、レーサーとしては後輩の力良(153勝)には、いつの間にか通算勝利数で抜かれていましたね。100勝を通過点にし、もっともっと白星を重ねていきたいと思います。

 そのために、まずは健康的に体重を少しずつ落とす努力をします。これからも見守っていてください!
<次回は夫・黄金井力良が執筆=2月19日掲載>

☆なかにし・ゆうこ=1983年12月30日生まれ。埼玉支部の94期生。2004年5月の戸田でデビュー。同年8月の平和島で初1着。夫・黄金井力良とは10年10月に結婚。11年2月に長女、14年3月に長男を出産。15年1月の産休明け復帰シリーズで通算100勝を挙げた。優勝は未経験。身長161センチ。血液型=O。